薬局経営者・薬剤師のためのニュースメディア「PHARMACY NEWSBREAK」に、当機構の漆畑代表理事のインタビューが掲載されました。
日本心不全薬学共創機構代表理事の漆畑氏
心不全をはじめとした心疾患患者を対象に、薬局薬剤師が行うフォローアップを体系化しようと、一般社団法人日本心不全薬学共創機構(神奈川県小田原市)が発足した。
研修実施の段階から医系学会と連携し、「認定薬剤師資格」を取得できるカリキュラムの構築などを目指す。
代表理事で薬剤師の漆畑俊哉氏(なかいまち薬局代表取締役)は、「心不全は社会的課題。薬局薬剤師の介入が求められている」と語る。
同機構は昨年12月に発足し、今年5月に発足式を開く予定。
主な活動は、「心疾患薬学ケアの構築・フォローアップの実践」。2023年度から小田原薬剤師会で実施している研修会を基に、まずは1日研修として、心電図判読の重要性や医療情報の連携方法など、
実技指導を通じて薬学的なケアの意義を教える。
また今後は、「心疾患予防・管理のための薬剤師実践力向上」や「フィジカルアセスメント・心電図判読実践演習」などの長期研修プログラムを提供する準備も進めている。
講師は、日本不整脈心電学会の心電図検定2級を持つ薬剤師の土橋弘靖氏(同機構常務理事、 なかいまち薬局管理本部長)らが務める予定だ。
●産業界との連携も重視
「学会」ではなく「機構」と名付けたのは、学術だけでなく産業界との連携にも軸足を置いているため。
具体的には、パーソナル・ヘルス・レコード(PHR)管理アプリを活用し、心電計をはじめとするデバイスで患者が自己計測したデータや食事内容、睡眠などの記録を調剤現場で活用できないか医薬品メーカーと共同で研究と実証を進める。
患者情報を薬剤師が把握するだけでなく、医療機関や医療多職種、ヘルスケア関連事業者とのICTを活用した連携モデルの構築も視野に入れている。
●心疾患予防を薬剤師の介入で
心不全増悪による再入院の原因のトップは「塩分水分制限の不徹底で、このほか上位は▽治療薬服用の不徹底▽過労―とされる。
漆畑氏は、「患者側の原因、特に生活習慣に起因する再入院が多い。薬剤師が介入し、患者のQOLも念頭に健康指導を行うことで、(治療方針に対する)コンプライアンスを高めることができる」とみる。
厚生労働省が2月20日公表した「疾患別対応マニュアル」では、「心血管疾患」の項目の中で、患者情報の収集や服薬指導、フォローアップについてもポイントを解説。薬局で確認すべき患者の身体的所見や検査値も示している。
漆畑氏はこのマニュアルを踏まえつつ、「薬局で心疾患に関わる計測データを取り扱い、薬学的な介入を実施することで疾病の予防や再入院の抑止につなげたい」と話す。
また、同省の循環器病対策推進基本計画を参考に、「薬剤師は単に受診勧奨するだけではなく、 地域の循環器病対策における医療連携に重要な役割を果たしていく必要がある」とも訴えている。
(折口慎一郎)
PHARMACY NEWSBREAK 2025年3月7日掲載
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